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離島TRIP 波照間島 PART1

いつか行ってみたいと思っていた場所のひとつが沖縄の離島、中でも波照間島だ。

波照間は有人島では日本最南端。行き着く手段はフェリーのみ。

そしてフェリーが欠航すると何日も行けなかったり帰れなかったり…という情報を耳にしていたので、時間に余裕があるときに行きたいと思ったのだ。

仕事を辞め自由がきくこの機会に、人生で一番なりゆき任せの旅をすることにした。石垣から始まり、八重山諸島をせっかくなら4島くらいは巡りたい。どの島に行こうか散々迷ったが、波照間だけは間違いなく行きたい島だった。

念願叶って2021年11月、行きの航空券だけ買って出発した。

1週間くらいは旅したいと思っていた。思うままに動きたくて、チケットはすべて片道のみ。ホテルは2泊先までしか決めなかった。

石垣島から波照間島までは高速船で約1時間。1日3便運航だが、シケの影響で予定していた日は全便欠航だった。それでも融通がきくのが今回の旅の強み。波照間島での日数は減らしたくなかったので宿泊先に延泊の依頼をして、急遽石垣島でホテルを探した。繁忙期ではないので選択肢はたくさんあった。

選んだホテルはこちら

波照間行の船が出る離島ターミナルへも徒歩圏内。広くはないがバスタブもある。

ロビーにはさんぴん茶をはじめ、好きなように茶葉を入れてオリジナルにもできるハーブティーのコーナーがあるのが楽しい。入浴剤などのアメニティも充実していた。

無料のレンタサイクルを借りて島内の散策もできた。

翌日は、引き続き天気は悪かったものの船は動いてくれた。船酔いが心配だったので酔い止めの薬はアネロン一択。荒れ狂う漁船に乗ったときにも守ってくれた頼もしい存在。薬のおかげか寝ていたせいか、まったく酔わずに到着。揺れも想定より全然なかった。

波照間港に入るところ

波照間のフェリーターミナルには、宿泊先の送迎車がきてくれていた。

「最悪な時期に来たな〜」

と宿のオーナーに言われるくらい、the曇天。なんなら雨。でも気にしない。来れただけで嬉しかった。

荷物をおいて一通り島の説明を受け、さっそく散歩に。

波照間といえばのニシ浜。

ニシとは八重山の方言で北のことらしい。曇りだけど、それでも海がキレイなのは分かる。

ちなみに気温はこの日、17℃くらいだったかな?寒がりの私は長袖で、夜はもう少し冷えてウルトラライトダウンを着ていた。

島は本当にこじんまりしていて、シーズンもあってか観光客の数も少ないと感じた。

コンビニなんてもちろんない。

島内に4箇所ある売店がその代わりだ。営業時間はだいたいどこも7:30〜12:00、15:00〜20:30。お昼に休憩が3時間もある(笑)

島内は飲食店も多くはないので、タイミングを逃すと食事難民になる。

売店はけっこう何でも売っている。お惣菜やお弁当を買ってビーチで食べるもよし。
波照間酒造の幻の焼酎、泡波の小さいボトルも売っていた。支払いは現金のみ。

夕食時、ひとりで買い物に来ていた地元のおばあちゃん。ずっとお惣菜の前でどれにしようかひとりごとを言いながら悩んでいた。おうちで一緒に食べてくれるおじいちゃんは、何となくだがいなさそうだ。

「これが美味しそうだよ〜」と見た目で勝手にオススメするが、参考にはされなかった様子。笑 
小さな体と可愛らしい瞳のおばあちゃん。この島で生まれ育ったのかな。寂しくないかな。一緒にご飯食べたかったな。

その様子を見ていた店員の無口なおばちゃん。私がお会計をしていると、島の方が「これ食べて〜!」と置いていった島バナナを1本ちぎって私にくれた。

こんなあったかなローカルな体験、しばらく出会ったことがなかった。

波照間でお世話になったお宿はこちら

お宿について食堂の窓から見た送迎の車

この時はおじさんが一人で切り盛りしていた。最初はぶっきらぼうなおじさんかなと思っていたけど、すごく気さくで面白い。夜は外食しに行ったけど、戻ってきてからおじさんを囲んでゆんたくをした。ゆんたくっていう文化、なんなら言葉自体を知ったのもこの時だけど、要するに同じ旅人同士やお宿の人としゃべってお酒を交わすことらしい。島暮らしのことなどいろいろ話してくれて、とても楽しい時間だった。

ここは生ビールが1杯700円くらいだったと思う。楽しくて飲みすぎて何杯飲んだか忘れるくらいだったが、おじさんは飲む前にちゃんと別料金だと教えてくれたし、飲んだ分も数えてくれていた。

波照間にはリゾートホテルはなく、多くは民宿スタイル。ここは島で一番新しくできた宿泊施設らしく、お部屋は広くて水回りもとてもキレイ。”旅館”と名はついているものの、モダンな外観。バスタブはなくシャワーのみで、ベッドではなく布団が用意されている。

エアコンも湯沸かしポットも冷蔵庫も、ドライヤーもちゃんとある。使わなかったけど使い捨ての歯ブラシもセットされていた。波照間は何もないところだと思っていたが、ここはビジネスホテルと変わらないくらい清潔で設備も整っていた。

ちなみに私がなぜ清潔で驚いたかというと、波照間の宿を探していた時に見つけてしまったこのお宿のせい。勇気のある人はぜひチャレンジしてみてほしい。

はこな旅館から売店は徒歩1分、ニシ浜からもほど近い。

レンタサイクルは、普通の自転車が一日1000円、電動自転車は2000円だ。

夕食はつかないが、朝ごはんはとってもしっかりした食事が出る。オーナーのおじさんは若い頃、東京の築地で働いていたことがあるそうだ。2泊したどちらも、おじさんが釣ってきた魚を使った料理が出た。目の前の畑で採れる野菜も、素材もさることながら味付けも美味しい。工夫して同じものを出さないようにしているらしい。

なによりおじさんの人柄が魅力のはこな旅館、とてもオススメだ。

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